
シンガポール生活では欠かせなかったNoodleというか支那そば。実は日本ではさほど食べません。あ、正確に言うと、うちでは即席ラーメンをよく作って食べます。でもあまり外では食べないんです。
なんででしょうね。自分のことながらよく判りません。文字通り食指が伸びない。特に凝ったラーメンはダメです。シンガポールから帰ってきて自己革新の一環で家系ラーメンの店に何回か行きましたがやっぱり馴染めない。塩気が強すぎたり脂っけがありすぎたり、です。
と言っても南国仕様が抜けきらない身体にこの寒さはこたえます。昼間外を歩いているとどうしても昼飯は温かい汁物が欲しくなりますね。そんな気分で伊勢佐木町を歩いていて思いついたのが「華楽」。古い店です。店に正面に書かれている電話番号なんて一桁です。僕も子供のころから数え切れないくらいこの店の前を通っていますが入ったことはありません。でもあの店なら伝統的な関東風のラーメンを食べられるだろうと思って店に向かったわけです。
果たして、まさに予想通りに写真のラーメンが来ました。そして味も予想通り、いや気分的には期待通り。鶏がらスープに薄い醤油味、たいして味のしないシナチクに多少の付加価値を訴えるためだけにあるような卵とチャーシュー。どれ一つ、失礼ながら単品では美味とは言えない(もちろんまずくないです)。でも訴えるのですよ、自分の心と身体に。
冒頭に書いたように僕は特に日本における支那そば、あるいはラーメン愛好家ではありません。でも久しぶりに戻ってきて食べるラーメンの味に郷愁を覚える自分がいる。やはり味覚は風土と歴史の産物なんだなあ、そんな感想を持った昼ごはんでした。
▲ by michikusajinsei | 2016-02-10 20:01 | 横浜 | Comments(2)