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昭和61年 福井鉄道(その13)

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また間が空いてしまいました。怠惰に言い訳はありませんが、今回は多少、事情があり、そしてその事情ついては、近々、ここに書こうとと考えています。

閑話休題、4月は59歳以下の人間にとっては新年度を迎え、何かと変わることに思いを馳せたり、特に大部分のサラリーマンにとっては実際に過年度の勤務実績と目標設定をする時期でもあります。僕もその一員としてパソコンの画面に向かっていたのですが、あることがふと浮かんできました。

なぜ、わざわざ、59歳以下と書いたか。それには理由があります。僕の今の年齢は58、そして勤務先の正社員定年は60歳、多くの会社と同じく誕生月までが会社との正社員契約期限となります。僕の誕生日は2月ですから、再来年の3月にその日が来ます。

ということは、今期が事実上、ラインに乗った社員として最終年度ではないか。これには、気がついた時、自分自身のことでありながら虚を突かれた思いがしました。

書いたように誕生日が2月なので実質的には来季も殆どの期間が正社員期間ですし、実際、今のところ雇用延長を選択するつもりなので有休消化もしないでしょうから来季も今期と同じ戦力として扱われると思います。しかし、それでも暦年で年内いっぱいまでの目標が現実的だと思います。それに思いを馳せると何故だか急に今期の時間が愛おしく思えるようになってきました。

僕が社会人となった平成2年は、まだ紙と鉛筆、ボールペン、それに電卓でした。和文も英文もタイプさんが社内にいて清書は彼女たちに頼んだものです。それから1年くらいして今のノートタイプのパソコンを各社が発売しました。「やっぱりデキるサラリーマンなら自費でもこういったコンピューターを買わなくっちゃね。」てな雰囲気が周囲にあり僕も買いました。そう、この頃はまだパソコンは会社の持ち物ではなく個人が自主的に買うものだったのです。最も当時の勤務先はOA(オフィス・オートメーション、当時はITなんて言い方はありませんでした)化について先進的であり購入費用の半額を補助してくれました。そういった雰囲気が先行したものの、便利さが現実化すると普及が早いのは道具の常、買った当時は他の会社に就職した学生時代の同期に自慢できましたが、数年経てば誰もが会社で支給され仕事をする時代になります。

まあ、こう言ったことは書いていくとキリがないですが、以前から唱えている世代6年説、自分たちの世代で言えば昭和39年(1964年)から昭和44年(1969年)生まれの学年が概ね社会人デビューした当時の仕事の風景はこんなものであり、ほぼ人力だけで成し遂げた高度成長期の文脈で仕事を始めた最後の世代だったという感覚がそもそもの着想でした。

爾来40年、「コンピューターを使って仕事の効率化を。」とあえて言わなければならなかった時代から、今やAI、AGIへの対応、コンピューターをいかに使うか、ではなくコンピューターに仕事そのものを依存する時代になりました。先日、タイの会社とオンラインで会議をしました。オンラインで会議をすること自体、大変な進化ですが、これは通話料金を気にしなければ昔もありました。心底、驚いたのは会議が終わった後に会議用アプリが互いに母国語ではない英語の文法と発音をAIが聞き分けて解釈し自動で内容を要約し更に宿題事項まで別に作成してくれたことです。

「なんだ、これは」文字通り刮目し声をあげてしまいました。英語を聞き取って議事録を作成することに神経をすり減らした若い日に夢見た仕事場がまさか実現しようとは、と驚きと同時になんともいえない感動と感慨が身体を走り抜けました。とはいえ、これはまだ人間が主役でコンピューターは道具にすぎません。しかし、ここまで思考が進めば、遠からずコンピューターが我々の思惑が及ばない中で仕事、いや生活の営みそのものを制御する時代になるでしょう。私たちは、その現実をどう受け入れていくか、それが正の意味でも負の意味でも課題になっていくと思います。

ギリギリ高度成長期、戦後の仕事の風景を見ることができた世代が、現実の中でコンピューターを日常的に使いこなすことを最前線で求められ、最終段では人智を超えたコンピューターに仕事を制御される仕事場の風景を見ることになりそうです。

いわば旧世代のラストランナーであり新時代のファーストランナーであった自分たちは、その時代の流れの中で何を成し遂げたのでしょうか。それは未だわかりませんし、自分たちで評価するものでもないかもしれません。ただ、そうはいっても気がつけば革命の時代を生きてきたんだな、思わずそう呟いてしまう気持ちを抑えられない同世代は私だけではないと思います。

by michikusajinsei | 2025-04-30 09:17 | 福井鉄道 | Comments(2)

Commented by シグ鉄 at 2025-05-02 16:35
IT AI 何も産み出さない仕事には適しているのでしょうね。
その結果、アメリカはみじめな国に成り下がったし、日本もそれ以下になりつつあります。もう一度人類は足元を見なければならない、そんな時期に来ているのでは?
お写真お借りしました。この場にて報告します。
Commented by michikusajinsei at 2025-05-04 09:13
シグ鉄さま、コメントありがとうございます。

私の拙い写真をご採用いただきありがとうございます。全く問題ありません。

AIについては本文に書いた通り、その進歩は止まるところを知らないです。事務作業はもとより音楽も映像も文章もどんどん情報の蓄積と学習を重ねていってますので、それがなかった時代を知る私たちの好悪を超えて社会を覆うのは避けられないと思います。

そんな時代に私たちは何に喜怒哀楽を覚えるか、それは仰るとおり我々全員の人間観を問われることだと思います。