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昭和60年 郡山駅(その4) 

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鉄道ファンで良かったなあ、と思うことは駅で中途半端な待ち時間があっても飽きがこないことである。他の人にとっては無味乾燥な風景や車輌が自分が興味があるということで思わず身を乗り出したくなるような魅力を持ったりもする。

この景色も鉄道ファン、その中でも蒸気機関車好きでないと盛り上がることはないかもしれないが、ターンテーブル。蒸気機関車の方向を切り替える設備。これが本当に現役だったところは僕が旅を重ねていた昭和末葉になると殆どなかったけど、でも設備があるだけで興奮してしまったのはマニア心情の最たるものであろうか。

ただ、そんなことは言っても所詮稼働していない設備である。よく言えばマニアックという言葉だが、まあ世間的には酔狂、その言葉の方が相応しいかもしれない。

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それと比べるとこちらはまだ理解してもらえるか。いややっやぱりだめか。

この駅は郡山、東北本線の大駅であり、水郡線、磐越の東西線が発着している。こういったある程度、大きな駅に行くと、そしてそこが何線かの始発駅だとするとその線で使用される車輌が停泊していた。そういう場合、車輌が珍しかろうがなんだろうが、停泊しているその事実だけで鉄道ファン気質としてつい注目してしまう。そしてこれは今でもそうだ。品がない言い方かもしれないが、駅に着く前から思わず舌なめずりしてどんな車輌がいるかと期待してしまう。

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そしてそれは一人旅なら勝手だが、問題なのは仕事が絡んだ旅の話。それまで鹿爪らしい顔をして商談相手先の話をしてはいても大きな駅に近づくと気もそぞろ、そして車窓に見慣れない車輌が現れると一転、急にそれまでの話が上の空、え、この車輌なんだっけ、なんて方向に頭がいってしまう。

つい先日もそう。上越新幹線に乗っていて長岡近くでキハ58の姿が見えた瞬間、もういけない。急に押し黙って思わず窓の外、その車輌が行き過ぎるのを追っかけしてしまう自分にどうしようもない業の深さを感じたりもしてしまうのだ。

by michikusajinsei | 2017-11-20 06:34 | 東北 | Comments(0)