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昭和62年 室蘭本線

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沼ノ端は列車密度が高く様々な車輌を見ることができることも立ち寄った理由の一つである。

上の写真は以前、モノクロで掲載したこともある781系の国鉄時代の姿である。床下機器がグレーに塗られているが確かこれはこの頃、北海道だけの特徴で独自性を上品に演出しているように感じられた。
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同じくキハ48であろうか。間にキハ22を挟み全検上がりのなのかとても美しい。キハ48というのは個人的には不思議な印象の車輌で、単行で走ると我が身をもてあますようなところがある。これはキハ22のような20番台の気動車と大きく異なる。

しかしだ、編成を組むと俄然それが力強さを増して見えてくるのだから車輌のデザインとは面白いものだ。これは運転台の高さが大きく影響しているのだろう。急行型と同じ高運転室のキハ48とそうでないキハ22の差で、無意識のうちに高運転台の車輌は急行列車のような編成姿を脳裏にイメージしていたのかもしれない
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沼ノ端に魅せられたのは走る列車だけではない。この朽ち果てた小屋がとても魅力的だったことも大きな理由である。

原野にポツンと朽ちたこの建物だけが建っている姿は、まるでエドワードホッパーの描く世界のようで、枯れ野が広がる原野の色彩と同調し非日常のすがれた美しさを放っていた。
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この小屋はなんであろうか。専用線の車庫?

上の写真は別の年の情景であるが、自分の背の高さとほとんど変わらないような藪をかき分けて接近することは叶わず、ついにこの建物が何のために作られていたのか確認することはできなかったのが今でも心残りである。

by michikusajinsei | 2016-03-27 16:18 | 北海道 | Comments(0)