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Singapore Lunch Record No.54

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鴨肉麺です。

僕は鴨肉が大好きです。日本で冬に食べる鴨南蛮、そばはかカケよかモリタイプですが鴨南蛮は別格です。あの脂が溶け出した独特の風味のつゆ。それと蕎麦にある脂っけが混じり合って正に渾然一体とは、このことだなあって思います。

シンガポールでも鴨はとてもポピュラー。ただ、多くはご飯かドライヌードル。あまりスープタイプはありません。だからこれを見かけた時は即決。値段も3ドルと安かったですしね。

さて、食べてみます。スープが美味い。僕は香辛料の種類はわかりません。でも、甘さと苦味に至る直前で抑えた風味というべきでしょうか、それに鴨の出汁が溶けてジワジワと身体に染み渡っていきます。うまいなあ、思わず言葉を繰り返してしまいますね。

ただ惜しむらくは、鴨肉は出汁ガラでパサパサなことと、それと麺に味が乗っていかないことですか。まあ、出汁ガラは想像してたんですが、麺とのハーモニーの無さは予想外でした。いえ味がないとかではないんです。歯応えと麺自体の味、とくに塩っ気が強すぎるんですね。もし鴨肉が出汁ガラではなく、具としての力強さがあればバランサーになったと思うんですが、残念ながらそうではない。かといって具である鴨の味が濃ければ今度はスープの味わいを減殺してしまうかもしれない。

美味しかったし3ドルのご飯にこれ以上の贅沢を求めるのは間違っている気もするのですが、どうしてだかタラレバの感想が出てきてしまう、そんな想像力を掻き立てる昼ごはんでした。

by michikusajinsei | 2015-11-07 15:00 | シンガポール | Comments(0)