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平成26年 難波駅

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南海ホークス全盛期にデビューした車輌がまだ本線を走っているのか。それが偶々、去年難波でこの車輌を見た時に頭に浮かんだ言葉たった。好悪は別にして前世紀の遺物のような感覚で捉えたことへ否定できない。

しかし一方で鉄道経営の観点からは通勤電車の本質を極めていると言えるように思える。低コストで丈夫で長持ち。最近の、特に走るンです電車を見ていると、それを忘れてしまうが電鉄経営と言う大型装置産業にとって主力車輌を長持ちさせるメリットは整備技術のノウハウか著しく陳腐化しない限り大きいように思う。旧聞に属するが貴志川線を譲渡する時も、確か車輌を整備するなどして少しでも譲渡先の負担を軽くするような施策をしていたと思う。これなども株主価値の最大化と言う観点から見れば不要なことをわざわざしていると指摘されてもおかしくない。しかし、沿線開発は私鉄経営の最重要な柱ではあるし、低コストのペラペラ電車を走らせるのも資本の効率的な活用なのかもしれないが、どうにもそれが正しい経営だとは思えないのである。やはり鉄道屋の本業は鉄道と言う社会システムの健全な維持発展であり、安全に輸送を行うことが第一等に求められるものの
はずだ。その意味で南海電鉄は経営の王道をブレなく歩んでいる証左が正にこの車輌ではないか。

いささか気負ってしまったが、そんな素人経営論は別にしてステンレス車輌と言えば東の東急に対し西の南海を想起する自分にとって実体験としては縁遠いけれど少年時代を思い出させると言う点では懐かしい車輌の一つである。


by michikusajinsei | 2015-06-28 09:04 | 南海電鉄 | Comments(2)

Commented by わんわん電車 at 2015-06-30 07:54 x
バブル以前から、
もう企業が単純拡大してる時代じゃないと言ってたのに
バブルが済んでもリーマンが逝っても結局オレだけが拡大したい糞電鉄。
難解はそれすら許されない時代に突入した先駆者になるかも。
東京のステンレス屋とは真逆ですね
Commented by michikusajinsei at 2015-06-30 14:00
わんわん電車さま、コメントありがとうございます。

二代目とそれを支えた創業番頭達か去った後の東急は、およそ企業集団としての体をなしておらず、各々の会社が勝手に動いている印象があります。だから渋谷駅一つまともにプロデュースできなかったのではないでしょうか。僕には駅の機能か、建物のデザインか、或いはビルの収益性のどれを優先させるか、まるでわかりません。

比較して、南海もそうですが経営面で鉄道事業依存度の高い会社は地道に鉄道事業そのものに投資してきたため、逆に会社としての信頼感や好感度を高めているのだと思います。