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昭和63年 豊橋鉄道軌道線(その2)

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今年日本に帰ってきてとても印象に残ったことがある。

僕がいつも使っている電車は横須賀線や東海道線、京浜線なのであるがふと気がつくと車内の広告が激減していた。吊り広告はそれでもみんな埋まっているが、網棚上の広告枠はガランとしていて広告抑えのプラ板だけが妙に目立っている。

最初は景気が悪いのかな、と思ってみたが考えてみれば僕が赴任する前の方が景気は悪かったはずだがこんなことはなかったし、銀行や証券会社がどんどん潰れ、残った邦銀も国際市場で円とドルを交換できないという未曾有の金融危機で不景気が頂点に達していた前世紀末でもこの枠は埋まっているのが普通だった。

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やはりネット広告へのシフトであろう。いや広告がシフトしたというより車内でぼやっとして広告を見上げている人は今や珍しい時勢。媒体として電車の車内は費用対効果が薄れてきた、そう判断されたのかもしれない。

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一方で、ラッピングによる社外広告は折に触れ行われている。やはり、電車の物理的な存在感は大したものであるからか。

そんな社外広告であるが、それが盛んになってきたのはこのバブルの頃じゃないだろうか。僕が最初にそれで驚いたのは前に掲載した江ノ電のポカリスエット号。鮮烈な青一色の装いが沿線風景や時代の勢いにマッチしていた。

http://anosyaryo.exblog.jp/21282762/

そして、その風潮というか勢いは地方の路面電車にも及んでいて、ここ豊橋鉄道にも多くの車輌がさまざまな広告衣装を身に纏っていた。そしてもちろん当時はラッピングではなく塗装である。

まあ、お世辞にも優れたデザインというよりは、いささか泥臭い気がしないでもないが、またその垢抜けないところが地方私鉄の、というよりその地方の味というものであろう。刃傷跡がトレードマークの丹下左膳を彷彿とさせる全面デザインはよく見ると側面にまわり込んでいる住宅の階段だったなんて雅気があってなんともいえない愛嬌がある。

このよしだやという家具店、それこそネットで調べると現在も営業中である。

それに比べると西武デパートの広告はお中元・お歳暮の包装そのまんま、それはそれで微笑ましいし、それを曲がりなりにも路面電車にフィットさせる絵心は感心するが、地方の色という点では少し物足りないのを感じていた。

by michikusajinsei | 2016-11-26 23:24 | 豊橋鉄道 | Comments(2)

Commented by pikorin77jp at 2016-11-27 22:28
こんばんは。
機能久々 広島の路面電車に会ってきました。明日の記事にも少しのせますが。
私は 電車やバスにあまり乗ることがないので 社内の広告のことはよくわからないのですが、広島の路面電車の広告は もうローカル色豊かで 宣伝カーのようです。中心街を堂々と走っているし 広告に使うにはもってこいですね。

娘のお誕生日の記事に温かいコメントありがとうございます。
この子は小さい頃から よく笑っている子で その笑顔には たくさん救われてきました^^
Commented by michikusajinsei at 2016-11-28 06:55
ピコリンさま、コメントありがとうございます。
広島の路面電車も広告花盛りですか。本文にも書きましたが、バスや路面電車の広告はローカル色豊かなものが味わいがあります。また身近であるから出稿する方も広告を出した手応えを感じるのではないでしょうか。

お嬢さんの笑顔はほんと良いですね。誕生パーティーのもつ幸福感をさらに感じます。