昭和61年 京福電鉄
白状すると当時は地方私鉄の戦後製電車より貨車の方が興味があった。だから車庫の入り口に貨車の姿が目に入った時、そして乗せられているものが台車の台枠という珍しいものであることもあって、一目散に駆け寄ったのは貨車の方であった。
そして端面に丸い穴が開いている姿を見て、自分も目を丸くしてしまった。
「もしかしたらこれはバッファーの痕?」
恐る恐る近寄ると連結器が目に入る。
何気なく見下ろすとそこには鋳込まれたSHARONという文字があった。
そう省型標準の前に、北海道などで使われていたというSHARON社の連結器が使用されていたのである。
この鋳込まれた数字が何を意味するかは判らない。またバッファー端座の痕跡のような丸穴と、この古典的な自動連結器の関係もまた自分には今を持って不明である。
by michikusajinsei | 2016-02-07 13:58 | 京福電鉄 | Comments(0)